PSUよ、さようなら


PSOの一番の魅力であった「ワールドセレクト」。
用意されたフレーズを使うと、他のプレイヤーにはその人の言語に翻訳されて表示されるという優れた機能。5カ国語用意され、知り合いはこれを使ってイタリア人の友達が出来たって嬉しそうに言ってたっけ。
私が大好きだったPSOは、こんな国際的な感覚に溢れたゲームでした。

そのPSOの製作に関わった人達を中心に、続編っぽく作られているゲームPSUには、この精神はない。
XBOX360版を除くPS2版とPC版のサーバは、日本と外国に分けられていた。何が理由かわからない。「外国人とプレーするのやだからむしろいい」という声をネット上で見かけなかった訳ではない。この発言をした人がDC版からのプレイヤーだったかどうかは知らないが。実際DC版は、今のネトゲとは雰囲気が違っていた。DC版でも、私が外国人と作ったパーティに乱入してきたプレイヤーが、英語の会話を見るなり「あー私英語ダメなんでぇ」と言い、通訳するし大丈夫ですよと言ってた私を鼻で笑って抜けてった、なんてこともあった。でも、大概は、限られたワードセレクトを使いこなしてなんとか会話をする、というチャレンジを面白がれる人がDC版に結構溢れていたような気がする。

私はもともとPSOに出会うまで、ネトゲをやったことがなかった。職場の研修仲間がネトゲプレイヤーだと知り、「おすすめのネトゲある?でも私MacだからPC系のゲームはダメなんだ」と聞いたところ奨められたのがDC版PSO。本体にキーボードやソフトを入れて2万円位かかるけど、絶対元が取れるから!と奨められ、購入してすっかりハマッてしまった。ロビーでたまたま隣にいる知らない人が「こんにちは、一緒に冒険しますか?」と本当に気軽に言える雰囲気。実際、簡単にいろんな人と友達になった。
その他にも、もともと英語に興味があったのもあって、外国人とのネットでの触れ合いがとても楽しかった。それこそワードセレクトを駆使し、また、習った英語の知識のありったけをつぎ込んで外国人の友達を作る楽しみ。PSOの製作者側も、この辺の楽しみを良くわかっていて、力を入れ提供してくれたのだと思う。

こんな素晴しい機会を作ってくれたPSOの世界を、PSU製作者は無視した。「外国人とプレーするのやだー」という声を聞き入れたのか、技術的な問題なのか、何が理由だか知らないが。

PSUをアメリカ人の夫とも、日本の友達とも遊びたい、という私は踏みにじられた思いだったが、結局日本語版も英語版も買った。今や日本版は時差の関係と友達が辞めてったこともあって保留になり、英語版をなんとか続けてた、という状態だが。

しかし、発売当初からプレーしてみて思う。PSUは駄作だ。PSOを愛してやまなかったから、PSUの良いところやポテンシャルを見よう見ようと努力して、なるべく楽しもうと変に頑張ってきたけど、ダメだ。アマチュアが作った同人のようなゲーム。それがPSUだ。

 

オフラインはつまらなかった。ユーザーが感動でもすると思ったのか、時々「ここは感動ポイントです」と言いたげにオーケストラのテーマが流れるが、とんでもない。安っぽいし何かイタイタしかった。
オフでは自分のキャラが作れないけど、オンでは作れるから、オフはチュートリアルだと思って、オンでしっかりはじけようと思って遊んでいても、自分のキャ ラはただオフの主人公イーサンが歩んだ道を歩かされるだけ。見たことのあるステージに、イーサンが戦ったボス達。それだけではない。オンラインミッション なんてもっとひどい。ライアという女性が出てくるが、女性に対し失礼だと思わずにいられない人物描写は、勘違いと妄想によるタフな女性の虚像だ。パート ナーマシーナリーのテイストもそうだが、製作者は女性に対する間違った、妙な妄想と嗜好を持っているんじゃないかと本気で思う。そのライアが主人公のス トーリーを自分のキャラは脇役、黒子として「手伝う」。オンラインは、自分のキャラがはじける場所じゃなかったのだ。それが証拠に、ライアのミッションで のカットインムービーを見ると、ライアが画面の中心、自分のキャラは隅っこの方に追いやられているのだ。顔が半分以上隠れていたり、しゃがんでいたりもす る。自分のキャラの功績は語られない。自分のキャラはなにも決めない。ライアが決めるのだ。これが製作者の自慰行為でなくて何だろう。

PSOではクエストの初めごろにアッシュという青年に出会う。アッシュといえば、PSOのカバー画像で中心にいる人物。しかし彼は主人公でもヒーロでもな く、無様にやられている状態で登場する。そんな彼だが、最後には「あんたに追いつくのが目標だった」というのだ。PSOの世界は、あなたのキャラクターが 主役の(オンラインでは「英雄はひとりではない」というキャッチコピーそのままに仲間と共に)世界だったのだ。それを忘れたのかソニチ。

PSOが大好きだったから、その世界がとても好きで大事だったから、なかなかPSUを捨てられなかった。PSUに良くなって欲しかった。いろんな良くなる材料が詰まっていたから。でも、そんな材料も垂れ流し状態で話にならない。
PSUのキャッチコピーはさしずめ「英雄はあなたではない」といったところだろうか。

PC(サーバ)の負荷を下げるためなのか、自分以外のキャラがカクカク動くという、ネトゲの標準からは考えられないクオリティーに甘んじている様など、プ ロ根性のかけらも感じられない。ライア(あなたのキャラではない)をメインにオンラインミッションを突き進み、さらには続編まで作っている。友達はみんな 辞めていったが、この会社はそんなことは気にしていないのかもしれない。もう周りが見えなくなってるのかもしれない。世の中には「ユーザーの意見を真摯に 受け止められる」姿勢を持つ会社がもっと優れた楽しいゲームを作ろうと頑張っている。そしてユーザーは、そういうゲームに乗り換える。そして、私も。

さよなら、PSU。辞めたことは全く後悔してないが、PSUが出るまでの2年間、期待に胸を膨らましていた揚げ句、ゲームが、駄作に成り下がったってことは寂しい。





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このページは、Hollyが2007年2月27日 17:36に書いたブログ記事です。

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