Xbox360: 2008年2月アーカイブ


さて、このニュースは2週間前くらいのもので結構古く、アメリカのゲーマーでは結構有名な話しだったりするみたいなんですが取りあえずこちらにもご紹介。(Mass Effectについては前回の記事で内容について説明しているので良かったら見てくださいまし)

Foxのとある番組で、私の大好きなMass Effectが取り上げられていました。内容は、Xbox360にとんだセックスシミュレーションゲームがあるぞ、注意せよ、というもの。

実際のニュース(英語)はこちらで見ることができます。とりあえず、冒頭でキャスターが「(性的に)何をするかプレイヤーが選択をし・・・」みたいなことを語り始め、テロップには「フルデジタルヌードとセックス描写の含まれたMass Effect」ですって。

うわ、すげぇ。相当な荒技でウソをでっち上げてます。

まず、フルデジタルヌードって定義ですが。確かに、ちらりと女性のお尻のラインとか胸のラインみたいなものが横から映されはします。でもほんとにそれだけ。局部とかそういうのは全く映ってないし。これってフルヌードじゃないっしょ。
そして、この、何をするか選択するっていうのは、錯乱した情報の生み出したおもしろいデマなんですけど、確かにこのゲーム、この人とちょっとロマンチックな感情を持ちたいなぁの流れになるような選択肢は選ぶことが出来ます。「このままの関係で終わらせたくない」「後悔したくない」みたいな返事を選択出来るって意味。この性的描写のシーンは、戦争にいくパートナーと過ごす最後の時、みたいな、映画でいうと、最高に盛り上がるロマンチックな味付けであって「さあ何からします?」みたいな無粋さとは無縁。しかも、30秒以内ぐらいの短いムービーだしね。

根拠無しの全くのウソ。

さて、こっからが傑作。
ゲームエキスパートと心理学者の対談に続くのですが、この心理学者、こういったゲームをプレーした若い男の子に、女性を物としてみるような悪影響を及ぼす、みたいなことをこんこんと語り始めます。ゲームエキスパートは「Mass Effectはそもそもそういうゲームじゃないですよ」と返し、「そもそもあなた、このゲームをプレーしたことは?」と返すやいなや、この勝ち誇ったような、見下したような表情をたたえた心理学者、笑い含みの「いいえ(まさかというニュアンスのあるいいえ)」。
まあ、プレーしたことがない人がどんな情報源のもとにこの話を語ってるのか、そもそも、私は女ですがこのゲームプレーしてるわけで「若い男の子に〜」と性的に断定してるのはどうかと思うけどまあ、そんなのはささいなこと。

結局この、Foxのニュースでは、Mass Effectに対する全くのデマを国民に流したという、まさに名誉棄損の行為をしでかしたのでした。

当然、昨年このMass Effectの作り手BioWareを買収したEAはこれにかんかん。即、Foxに謝罪を求める文章(例えばあんたんとこで流してるFamily Guyのほうが、性的描写だなんだいったらよっぽど最低で下品だろうが、そういうのを垂れ流しといてこのボケが、みたいなのも含めながらね(笑)まあ、そんな言い方ではなかったけどさ)を突きつけましたが、Foxも空気読めねえ!のか、そんなEAを、ご自身の茶番ニュースにゲストとして招待するから、そこでお話しましょ?との返事。
なんだよそれ(笑)そういう問題じゃ、ないだろが(笑)

実際に一人だけ、謝罪をした人がいます。
あのいけ好かない心理学者の人ね。
実は、怒ったゲーマー達がこの間、Amazon.comに載っている彼女の著作に1つ星&スパムコメントをつけるという方法で抗議をしていたのでした。
コメントが笑えます。
「この人の本は読んでません。この人が誰だか知りません。この人が何を書いているのか実際興味ありません」(彼女のMass Effectに対する態度と同じ態度ですな)
「もし、この本に記載されている彼女のリサーチが、あのテレビでゲームについて語ったのと同じレベルだとするなら、この本もまた、嘘っぱちで埋まってることでしょう」
などなど。
これにびびったのか、この方、「友人にゲームプレーを見せてもらったところ、私が言ったことは事実に反していました。すんません」だそうです。つうかテレビに載せられる前に下調べぐらいしとけよ。

しかし、たかが性的描写だけでこんな風にFoxに取り上げられるとは、よっぽど他に扱うネタがなかったのか?
うがった考えだけど、もしかして、Foxにホモフォビア(ゲイを嫌悪する人達)が居て騒いでたのが発端だったんじゃないかと思ったり。というのは、Mass Effect、女性同士のロマンスも発生させることが可能で、性的描写シーンもその場合は女性同士になるのです。(BioWareは前作でも、EAのThe Simsなんかと同じような感じで、異性同性問わずロマンスを発生させることが出来るゲーム出している会社です)それにパニクったFoxの誰かが騒いでて、でも、それそのものとしてはニュースに載せられないからポルノとしての扱いで騒ごうってすりかえたんじゃないかな、とか。考えすぎかも知れないけど。

ゲームの地位向上、アメリカではほんっと、まだまだです。

私は2年もMass Effectの開発ニュースとか追ってて、彼らがどんなに、どんなに頑張って、どんなに自分たちの情熱とか努力を注ぎ込んでこのゲームを作ってきたのかをずっと読んだり聞いたりしてきました。この開発チームおよびBiowareの社長さんたち、ほんっとにいい人たちで、インタビューなんかを聞いててもほんとに応援したくなるような気持ちのいいもので、モノづくりへのこだわりがすごく伝わってきていたのです。
今回やり玉にあがったシーンだって、アクションものの映画なんかでは、よく目にするし。これよりひどいものがテレビで垂れ流されてる時代に、むしろよくロマンチックにまとめたなと思うくらい。

なによりまして、このゲーム、Mature(成人)指定と、きっちりはっきりラベルに描いてあるんじゃぁ!!!

そんな人たちの数年間の努力や当然受けるべき評価を、何も知らないテレビがハナで笑うように踏みにじっていいはずがない。

ここは、裁判慣れ(訴えられる方としても、ね)してるEA様に立ち上がってもらい、きちっとした形でBioWareの人々が報われる方向に向かって欲しい。

自分が好きなものが不必要に穢されて憤ってしまいました。


ニュースについてを書く前にまずはゲーム自体の話から。

Mass Effectの感想は、昨年、結局ブログに書くことがなかったのですが(あまりに楽しすぎてブログ書く時間も惜しんで遊んでいたということなんですが・・・)、まさに次世代のゲームと呼ぶにふさわしい、素晴しい出来のSF近未来アドベンチャーアクションゲームでした。昨年のベストゲームをあげろと言われたら、迷わずMass Effectが一位、次いでBioshockかな、と思うくらい、だんだんとXbox360で次世代の、技術とそれを十分に使いこなした上で、それに振り回されることなく自然にゲーム世界を作り上げているというゲームがだんだんと出てきているなぁという印象がありました。

私の場合、Mass Effectは2年前から待ちすぎていたこと、期待しすぎていたことがあったため、実際に遊んで見た時には既に妄想が膨らみすぎ、「えーこんなことが含まれてないのぉ?」とダメだしするような目線もあったことから、当初評価は辛口でした。でも、他のゲームに戻ってみてその良さが浮き出てきます。

まず、最近では珍しくはなくなってきたのですが、目にするもの全てはゲームエンジンで動いています。ムービーのカットインもゲーム内の一部、ということはまず、ムービーの画像クオリティ=ゲームの画像クオリティということです。たまにムービーは高画質、ゲーム中はなんかちょっと粗い、みたいなゲームがまだありますが、このゲームは、画像クオリティで言ったら度肝を抜かれるほど素晴しい。
そして、ムービー=ゲームエンジンで動いている、ということは、ムービーシーンに表示される自分のキャラクターは、すなわちゲームで自分がキャラクターを動かしている時と同じ状態、装備なども全て自分のカスタマイズした状態でムービーが流れます。これは、二周目、三周目のプレーになってくると、オープニングムービーに自分のキャラクターが、前回自分がゲームをクリアした時の装備で登場するという結構嬉しい形でも伺うことが出来ます。

設定もかなり深くて面白い。実際、ゲームの舞台より前の世界が小説になって先に出版された程、作り込まれた世界になっています。
物語は人類が未知の技術「マスリレー」を偶然火星上に発見することから始まります。「マスリレー」とは、なんというかスリングショット(二股の器具にゴムがつけてあって、そこに石をあてて後ろに引っ張り、手をはなすとゴムの反動で石が飛んでいくあれ)を思い起こさせるような感じの近未来チックな感じです。この技術は、宇宙船を光より早いスピードで航海させることを可能にするもの。この技術を使って初めて宇宙の遠出をする人類。そこには様々な人種が生息しており、Citadel(要塞)をベースに宇宙の評議会を発足して宇宙を治めているのでした。
さて、これら宇宙人にとっては、人間は新参者であり、なんつうかマイノリティ。宇宙人は人間をよくわからない人たち、信用ならない人たち、として対応することもまだ多い状態。人間が意見しても、評議会にはハナから信用してもらえません。この辺の、人間優位でスタートしないところは結構新鮮です。主人公は、キャプテン・アンダーソン(小説版の主人公♪)の下、N7という、宇宙海軍みたいなエリート軍に所属している、というスタートです。

人間の設定で結構おもしろいな、と思ったのは、この時代の人類は、このマスリレーを通じて、地球のみならず宇宙にも生息するようになるのですが、もはや地球内の人種の違いとかそういうのを乗り越えた「人間」としてのひとかたまりとして存在していることもあってか、(人間内での)他人種との配合がかなりめずらしくないこととなっています。そのため、人間の見た目は、いろいろな人種のミックスになっています。例えば、キャプテン・アンダーソンは、アジア系またはネイティブアメリカンを思わせるような下地に多少西洋も入ってるかな?みたいな顔だったりします。自分が作るキャラクターも割とそんな感じで、「アジア人」とか「白人」とかそれだけのくくりの顔は逆に作りにくくなっている、という設定です。
さて、小説版に出てくる、これらの背景からくる面白いストーリーとしては、もはやこの時代、「プラチナブロンド」(髪の色のなかでもっとも劣性遺伝)はまずもって目にすることがなくなっているそうです。目にしてもいわゆるダーティブロンド(濃い陰影をもつブロンド)ぐらいで、それにしたってかなりめずらしい、という話です。人間の同僚、アシュリーとカイデンのどちらも黒髪。この辺は結構個人的に面白い話だなぁと思いました。

さてさて冒険ですが、会話には選択肢が登場し、これが相手の態度や自分のキャラ作りに結構活かされています。例えば、途中で自分のキャラがインタビューを受けるシーンがあるのですが、このインタビューアーはかなり意地悪。言葉尻をとってせめてきます。そんなとき、うまく人間側を配慮した返事をするか、他の宇宙人種を配慮した返事をするか、はたまた、あまりの揚げ足取りなインタビューアの対応に怒って彼女をぶん殴るか、などのわりと自由な選択肢が登場します。
ミッションのクリア方法も、まああまり豊富に用意されているとは言えないんですが、反モラル的な(すなわち力ずく)解決方法とモラルに則した(すなわち話し合いで解決的)解決方法を選ぶことが出来たり、わりと、自分のキャラクターを自分の思い描いた想像に近づけることが出来る選択肢が用意されているような感じです。

また、Codexと呼ばれる、ゲーム内の事典が相当豊富で、用語解説から世界背景から、各人種やテクノロジーの説明、などなど一日中それだけ読んでいても暇が潰せるほどの量というのがけっこうすごい。

まあ、結構個人的にツボなゲームでしたが、欠点を言うと、ゲームが短かすぎだよ!!!!というところです・・・・。あっという間にクリアしちゃって昨年中に3周目まで行って一旦休止しているほど。しかも1周目と2周目、筋なんてまったく一緒だし。なので、1ヶ月ともたなかった、というのは最大の欠点です。
しかし!今年3月には拡張ストーリーを$5でダウンロード配布するそうです。あと、これは「三部作」決定なので、あと2回はMass Effectの世界で将来遊ぶことが出来るので、この辺のみじかすぎーなところや選択肢も思ったほど豊富じゃなかったよ、といったところが次回作で解決されることを切に願っています。

ま、そんなこんな書きましたが、最近EAに買収されたBioWareの素晴しい努力の結果に喝采したいという気持ちで一杯です。

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